兵庫県朝来(あさご)市の竹田城跡は、標高353.7mの古城山(こじょうざん)の山頂に築かれた、日本のマチュピチュや天空の城と称されることで有名なお城です。
史跡としての価値も高い竹田城跡ですが、秋から冬にかけての早朝には地域特有の寒暖差など、条件によって古城山を覆うほどの霧が立ち昇り雲海となります。
雲海の中で浮かび上がる竹田城跡の姿は、まさに天空の城と呼ばれるほど幻想的な光景です。
今回は竹田城跡の雲海を見られる時期や時間、条件や絶景スポットをご紹介していきます!
竹田城跡の雲海を見れる時期と時間帯
竹田城跡で眺める雲海が圧巻でした pic.twitter.com/DshPlytq0t
— 関岡 大晃 | Hiroaki Sekioka (@hirography_321) November 17, 2023
竹田城跡の雲海は、まるで雲の海の上に浮かんでいるような風景を作り出します。
特に竹田城のような高台から見ると、城が雲の中に浮かんでいるように見え、その美しさは格別です。
でも、せっかく見に行っても、雲海が発生しなければ見れませんね。
そこで、雲海が一番よく見れる時期と時間帯を調べてみました。
ベストシーズン
雲海がよく発生する季節は9~11月です。
9月
9月下旬になると、日中と夜間の気温差が大きくなり始めます。
この気温差が霧の発生を促し、雲海が形成されやすくなります。
また、9月は比較的晴れの日が多く、前日の夜が晴れていると翌朝に雲海が見られる確率が高まります。
そして、9月は観光客もまだ少なく、10月や11月に比べて観光客が少ないため、ゆっくりと景色を楽しむことができます。
さらに、9月下旬からは紅葉も始まり、雲海と紅葉のコントラストがとてもきれいです。
9月の竹田城跡は、雲海と紅葉、両方がゆっくり楽しめる時期ですね!
11月
11月は特に濃い雲海が発生しやすい時期です。
気温がさらに下がり、日中と夜間の寒暖差が大きくなるため、霧が発生しやすくなります。
そして、11月は紅葉のピークシーズンでもあり、雲海と紅葉のコントラストがさらに美しい時期です。
竹田城跡の石垣と紅葉が織りなす景色は、まるで絵画のようです。
11月は比較的天候が安定しており、晴れの日が多いので、晴れた日の早朝は雲海が見られる確率が高まります。
ただ、11月は観光客が多く訪れる時期でもあります。
多くの人がこの時期を選ぶのは、やはり雲海の見ごろだからですね!
時間帯
雲海を見ることができる時間帯は、明け方~午前8時ごろまでです。
竹田城の雲海は、特に午前4時頃から午前7時の間が一番きれいに見える時間帯です。
特に、日の出直後の時間帯が最も美しいとされています
雲海が発生する条件
雲海が発生する条件は以下のことが必要です。
- 気温差: 昼夜の温度差が大きい日
- 湿度: 高い湿度が必要
- 風速: 風が弱い日
- 天気:当日の早朝が晴れ
それぞれ詳しく見てみましょう。
気温差
前日の日中が暖かく、湿度が高いこと
前日の日中が暖かいと、昼間に暖められた空気が夜に冷やされることで、霧が発生しやすくなります。
前日の夜から明け方の気温が低くなり、日中に向けて暖かくなる寒暖差が10℃以上
気温差が大きいほど、霧が発生しやすくなります。
前日の夜から明け方にかけて冷え込む
特に夜間の気温が急激に下がることが重要です。
湿度が高い
湿度が高いと空気中の水蒸気が多いと霧が形成されやすくなります。
また、夜間の放射冷却によって地表付近の空気が冷やされやすくなります。
これらにより、霧が発生して雲海の発生率も高くなります。
当日の天気
当日の早朝が晴れていると、放射冷却が進み、霧が発生しやすくなります。
風速
当日の朝の天気がよく、風がないことも大事な条件です。
風が強いと霧が流れてしまうため、無風または風が弱いことが理想的です。
竹田城跡の雲海が見れるおすすめの絶景スポット
竹田城跡の雲海を見ることのできるベストポジションをご紹介いたします。
立雲峡(りつうんきょう)
おはようございます。
— odate-buta (@kalakala_pom) May 3, 2024
目的地の立雲峡に到着です。
竹田城は見えるけど、残念ながら雲海は有りません。
それでも、なにより観られて良かった☺️ pic.twitter.com/cl8mBQkEy6
立雲峡は山陰随一の桜の名所として有名で、紅葉はもちろんのこと龍神の滝やおおなる池など自然の美しさを堪能出来る場所になります。
竹田城跡の雲海の景色は、麓を挟んだ対岸から見ることができ、雲海と共に浮かぶ竹田城跡をあますことなく見ることができます。
機会に恵まれず雲海が発生しなくとも、展望台まで登る価値が確かにあるほどの光景を見ることができます。
明け方に山を登ることになるため、準備など怠らず足元にお気をつけください。
アクセス
電車: JR竹田駅
車:和田山(わだやま)ICから車で10分
駐車場:竹田駅付近に数か所、県立自然公園の無料駐車場あり
※駐車場には限りがあり収容台数も少ないため、公共交通機関でのお越しがおススメです。
竹田城跡へのアクセス
- 入場料
高校生以上500円
中学生以下は無料
20名以上の団体の場合、高校生以上は450円 - 開城時間
6月~9月中旬 6:00~18:00
9月中旬~12月初旬 5:00~17:00
12月初旬~翌1月3日 10:00~15:00 - 最寄駅:竹田駅
- 車でのアクセス:和田山(わだやま)ICから車で5分
- 駐車場:最寄り駅と山頂など付近に5カ所あり
詳しい駐車場の案内図は公式サイトからご確認ください。
竹田城の歴史
室町時代であった1431年、当時の但馬国(たじまのくに)の守護大名である山名宗全(やまなそうぜん)の命により配下の太田垣氏(おおたがきし)によって築かれ、そのまま太田垣氏の一族が城主を務めました。
その後秀吉の但馬征伐にて落城し、新たな城主となった赤松広秀(あかまつひろひで)によって現在に残る石垣などは整備されました。
しかし関ヶ原の戦いで敗北した西軍に属していた赤松広秀は、この戦いの後に自刃し竹田城は廃城となりました。
雲海を見るために準備していくといいもの
雲海を見るには、暗いうちから行動しなければいけません。
そこで、準備しておくといいものをリストアップしてみました。
- 防寒具:早朝は特に冷え込むので、暖かい服装や手袋、帽子などを用意しましょう。
- 懐中電灯:暗い時間帯に移動することが多いので、足元を照らすための懐中電灯が必要です。
- カメラ:美しい雲海を撮影するために、カメラやスマートフォンを忘れずに持って行きましょう。三脚もあると便利です。
- 飲み物と軽食:早朝の観覧になるため、温かい飲み物や軽食を持って行くと良いでしょう。
- レインコートや防水シート:霧が濃い場合や地面が湿っている場合に備えて、防水対策をしておくと安心です。
- 双眼鏡:遠くの景色を楽しむために、双眼鏡があると便利です。
- 地図やガイドブック:現地の情報を確認するために、地図やガイドブックを持って行くと役立ちます。
他にもカイロや電気毛布などあると便利ですよ!
まとめ
今回は竹田城跡の雲海を見れる時期と時間、条件や絶景スポットについてご紹介していきました。
ベストシーズンになると多くの観光客が訪れる竹田城跡。
竹田城跡への道は険しく、雲海と共に見ることの出来る条件も厳しいものですが、たとえ雲海が見られずとも確かな感動を味わうことが出来ます。
ご準備は入念に、ぜひ竹田城跡の雲海をご覧になってください。
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